八味地黄丸の話
2021/06/15
八味地黄丸の話
不妊治療の話の番外編みたいな話
八味地黄丸
構成生薬
附子、桂皮、地黄、山薬、山茱萸、澤瀉、茯苓、牡丹皮
附子剤!
ブシってトリカブトだし、毒の代名詞みたいな生薬ですが、体の冷えが酷い人にちょろっと使います。
過量で神経毒になるので、アルカロイドは扱いが難しいところですが、西洋医学の祖ホーエンハイムに曰く
「その物質が毒か薬か決めるのは、物質そのものではなく、その量である。」
という事を正に示した漢方ということですね。
特に現代の日本人はリスクを嫌うので、こういう情報を乗せると、結構嫌がる人が増えますw
第2類医薬品として売られているものを飲んでいる人のうち、どれくらいがこのことを知ってるんでしょうねぇ。
ちなみに1日量換算で8種の生薬を合計32g使っていることになるのですが、附子の含有はそのうちの0.5g、全体の1.7%です。
こういう微妙な采配が「配合の妙」を生むのです。
地黄、山茱萸、山薬はいわゆる補腎剤です。「腎虚」の話は明日に回すとして、今は腎の気を補うものとだけ。
澤瀉、茯苓は利水剤、牡丹皮は、駆瘀血剤で、血と水の巡りを改善します。桂皮は附子の助剤ですね。
主な効用としては、排尿不全の改善、腰痛、冷え、しびれに使います、そして意外なところでは「耳鳴り」が止まったりします。
これ、全部「腎虚」の方の多くが抱える問題です。
こういう「症状」があるから八味地黄丸を使うという考え方より「腎虚」という「状態」であることを見て使うという、
東洋医学らしい感覚の求められる処方ですが、性質上結構これも「当たり」やすい。(あんまりここに書くと「腎虚」の話で書くことがなくなる)
ちなみに僕は30になってすぐぐらいから、不妊治療として飲んでました。確かに尿切れがめっちゃ良くなり、耳鳴りが止まりますw
当薬局では1包2.5gで60円で処方箋なしで販売(零売)しております。安い!
北千里近くにお住まいの方は、是非。
大阪府吹田市古江台4−2−9
憩いの広場すぐの「ノブレス薬局」をよろしくお願いします。
営業時間:月・火・水・土曜日 10:00〜13:00 14:00〜20:00
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