ジェネリックの話(その3)
2021/06/25
閑話休題:ジェネリックの話(その3)
今度は、って話
さて、もう1例だそうと思う。
外用剤には「質感」という、時に決定的になり得る違いがあるとしよう。
実際、ヒルドイドソフト軟膏を作っているマルホ製薬は「同じ材料でカレーを作っても、作る人によって味が違うでしょ?」と胸を張る。
しかし、内服薬に至っては、例えば味が違っても「腹に入れば皆同じ」。
同じ成分を同じ量摂取しているのだから、錠剤にどんな添加物が混ざっていても、溶けて血中に入ってしまえば、薬効に差が出るはずがないのだ。
・・・と言いたいところだが、錠剤の硬さ、添加物の酸性度、更には血中濃度を意図的に細工する為の製剤工夫(例えば二重構造のカプセル)等が再現されておらず、体の中に入る濃度に差が出るものがあるのだ。
これも、一概に良し悪しを決めるものではない。血中濃度が低くなるものは「効きにくい」のかもしれないし「副作用が出にくい」のかも知れない。
逆に血中濃度が高いものは「よく効く」のかもしれないし「副作用が出やすい」のかも知れない。
あくまで「添加物の違いがもたらす差」の範囲という前提だが。
しかし、ここまで説明を尽くしても「ロキソニンのほうが効く気がする」という人間は一定数存在するし、実際ジェネリックの方が効きにくい場合がある。
そう思い込むことで砂糖水ですら薬効を示す現象を「プラシーボ効果」と言い、科学的に証明された現象だ。
これを回避する方法もまた「そもそもジェネリックかどうか」を教えないことだろう。
臨床実験(治験)の時にプラシーボ効果を回避する方法と同じである。
折角有効性があるのに、何故プラシーボ効果を回避すべきかって?
プラシーボ効果を利用することは医療倫理に反するとされているし、「思い込み」に税金を使えるほど、国民医療費のための国庫は潤沢ではないからだ。
つづく
ちなみにロキソニン錠は、当薬局では10錠500円(税別)で、処方箋なしで販売(零売)しております。
北千里近くにお住まいの方は、是非。
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